八甲田山死 八甲田山死の彷徨 新田次郎 橋本プロ・東宝・シナノ企画映画化 1978年6月18日全国東宝系一斉公開をあった。 日露戦争直前の1902年、日本陸軍が八甲田山で行った雪中行軍の演習中に、記録的な寒波による吹雪に遭遇し、210名中199名が死亡した八甲田雪中行軍遭難事件を題材にした山岳小説。演習当日は北海道で史上最低気温が記録されるなど、異常な寒さだった。 この作品はノンフィクション小説とされるが、実際には事実を基にしたフィクションである。青森第5連隊と弘前第31連隊の協調行動は事実ではなく、計画は個別に立案されたもので、実施期日が偶然一致しただけである。また、指揮官の交流も創作であり、情報交換の有無は資料から確認できない。神田大尉と山田少佐の描写も神田大尉寄りに脚色されている。