戦前から戦後にかけて日本の洋画界をリードしてきた画家・小磯良平の飾り皿「働く人々」です。
優雅で清楚な婦人方を描くことが多い小磯だが、他方、懸命に働く人々を描いた作品も少なくないですが、「働く人々」は、小磯作品の中で最大のもの、漁業関係の人々を描いている。中央やや右寄りの魚入りの網を肩に掛ける男性、その下絵などもある。
魚が妙に可愛くて美味しそう、そしてここには3組の母子がいるが、いずれも幼い子を大事に守りながら慈しむ様子が描かれている。
小磯作品の群像図とは、「良識のある人々」を描いているように思う。どんな状況であれ、自らの良心と良識に従い、心を正しく持った人々がいる。
悪意と言うものを持たないのではなく、持ってはいけない、と律している人々を観る気がするのだ。
サイズ:
横 26cm
縦 13.5cm
高さ 2.5cm
新品未使用、共箱、裏に昭和62年太陽神戸銀行の記入があります