1 Alone By The Sea 10:30
2 Alone By The Sea II 11:11
3 Alone By The Sea III 7:54
4 In Dreams 29:51
Chihei Hatakeyama のニューアルバムは補陀落渡海(ふだらくとかい)をテーマに 一つのサウンドファイルのみから制作されながらも驚くべき豊穣性を備えた、ドローン&ミニマルミュー ジック。
1700 年代まで行われていたという死を伴う修行、補陀落渡海(ふだらくとかい)とは海のはるか彼方 にあるという「ポータラカ」という極楽を目指す旅である。アルバムも聞き進むごと、極楽感と緊迫感が 増してくるという疑似補陀落渡海体験を目指して制作された。
バロック期のレコードからサンプリングされた、オーケストラの響きが荘厳に響き渡ります。
Alone by the sea について 作者コメント
いつの季節だったか判然としないのだが、ある日家の近くを散歩していて、中古のレコード屋の前を通った、そこで100円で売ら れているレコードの箱が目に入った。いつもだったらそのまま通りすぎるのだが、なぜかその日はレコードに呼ばれたかのように、 気づいたら箱の中を物色していたのであった。その中から一枚バロック時代の音楽を収録したレコードを買った。その時にはすでに この100円のレコードを使って、一枚のアルバムを作るアイデアに取り付かれていたのかもしれない。家に帰り、私はレコードに 針を落とし、サンプリングをした。その30秒ほどのサンプルのみで、この一枚のアルバムは成立しているのである。制作にあった て、選んだ一つのテーマとして、日本の中世に行われた補陀落渡海を取り上げた、 南方にある浄土を目指す、死への旅である。西洋では、天上にあるという極楽の世界は日本では平行上の海の向こうにあると考えら れていたのである、その海の先にあるという極楽への旅をあえて西洋の音楽を元に辿ってみる試みに心が取り付かれてしまったの だ。
メディア掲載レビューほか
2006年にKranky(米)からファースト・ソロ・アルバムをリリースして以降、世界中のレーベルから10作品以上リリースし、エクスペリメンタル・アンビエントの世界で地位を築いてきたChihei Hatakeyamaが、“White Paddy Mountain”レーベルからアルバムをリリース。1700年代まで行われていたという死を伴う修行「補陀落渡海(ふだらくとかい)」をテーマにした、ドローン&ミニマル・ミュージックを聴かせる。 (C)RS