シーズン・オフの日本海海岸。父親の目の前で、十三歳のひとりの少女が忽然と姿を消した。海上には、時を同じくして朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の不審船が出没していた。それから四年。北朝鮮人民思想省工作員と思われる謎の女が、千里眼・岬美由紀の前に現れた。同時期、岬は奇妙な銃器事件に遭遇する。その陰には、かつて岬を苦しめた“メフィスト・コンサルティング・グループ”の密使の姿があった。北朝鮮とメフィスト―。二大マインドコントロール集団が岬を、そして日本を襲う。