「品のある澄んだ高域」・・このワイヤーのすばらしい点は、まずは、そこに尽きますね！！アメリカ製の名立たるヴィンテージワイヤーとは そもそもの 素性自体が違います。アメリカ製のおおらかでパワフルな表現力とは異なる 何か 「端正 」といいましょうか、「歴史」を感じるといいましょうか、大袈裟な表現ではないけど、非常に繊細で感度の高い音質です。ドイツ製の高級マイクロフォンやヴィンテージ・真空管マイクアンプなどにも全く同じ事が当てはまりますが、スッキリと繊細な音質を持っております。V72マイクアンプなどをお試しになられた方はご理解いただけると思いますが、別にボトムが巨大な迫力があるわけでもなく、全体がとても品格の良いバランスとすっきりした音質とシルキーな高域・・・このワイヤーも全くその傾向にあります。

WEなどと全く真逆の方向性を持つ良いワイヤーです。 一度は覗いてみたい世界ですね。

ドンピシャのソース 第一弾としましては、ヨーロッパ録音系のJAZZ・・・
ECM系なんぞは、まさにハマリです。ヤン・ガルバレクやアバークロンビー、ディジョネット、キースジャレット、エバー・ハルトウェーバー、マーク・アイシャム、ラルフ・タウナー等など、どれもすばらしい再生で魅了してくれます。仕様箇所は、プリアンプなどのラインレベルでのHOT側に入れて聞いてみております。澄んだ高音とある意味旨く脚色された残響と空間の表現力が見事です。まさに "The Most Beautiful Sound Next To Silence"（「沈黙の次に美しい音」）といったコンセプトにマッチするワイヤーなのです。因みに、ECMとは違いますが、ニールス・ペデルセンなどのヨーロッパ発の演奏にもとても相性が良いと感じました。

が、しかしですよ！このワイヤーの真の実力は、クラシックを聞き始めたときに真価を発揮致します。優雅な弦の世界ではどうでしょう。マーラーなど大編成ものでも「ああ、これはすごい！すべてが美しい」と唸りました。ハープのアタック感の品の良さったら絶品ですし、すべるような滑らかなストリングスアンサンブルは、一度は体験していただきたいものです。
美しい！！いや本当に 美しい！！

更には、マーキュリー盤でのストラビンスキーやラベル、ドビュッシーなども絶品でしたし、室内音楽系もいやいや見事。フルートなどもやわらかさと繊細さの極みのようで、分析的・高分解能なWEやBeldenの方向ではなく、ただただ耳心地の良い高域の空気を感じました。

ついつい遊び心がでてしまい、ギターワイヤーに試しました。SGはすんごく良かったです。ヌケよくクリアでスピード感も上がります。パワーコードのまとまり感も好印象です。ROCKいいですね。ハンバッカー系、好印象です！！FENDER系では、メイプルネックのストラトとテレキャスには相性良しですね。お勧めです。ハカランダまたはローズ系のネックのものにはメイプルネックほどの反応の良さやスピード感の向上といった効果は感じにくいと思いました。でもそれにしても 意外に 大発見のワイヤーなのかもしれませんぞ！！

HOT側の線材としてアンプなどの内部配線からRCAケーブル、ツィーターSPワイヤーなど、各所でこのワイヤーのマジックを味わってください。ちなみにギターのエフェクター製作の内部にも もちろん品がいいです！！是非、ヨーロッパの品の良さを１度お試しくださいませ。