コニーは内心ひどく動揺していた。事故で盲目になった花形カーレーサー、ランス・ハミルトンの住み込みの看護を依頼されたのだ。ランス―忘れもしない9年前の出来事が彼女の脳裏をかすめる。当時17歳のコニーは、彼の所属事務所でアルバイトをしていた。ハンサムなランスの熱狂的なファンだった。彼女は、幸運にも、モンテカルロでのレースに向かうクルーズに同行できることになる。ある晩、遊び歩いて帰ってきたランスが船にしのびこむのを手助けしたコニーは、彼にキスされ、キャビンに誘われた。だが明かりの下で彼女の顔を見たとたん、ランスは冷たくなる。拒絶されたという思いに、コニーは深く傷ついたのだった…。いま、失明したランスは、わたしがあのときの娘だと気づくだろうか。