コナン・ドイル著、延原謙の訳となる「シャーロック・ホームズ・シリーズ(新潮文庫版)」のうち、第1巻~4巻の4冊セットです。状態は、全般にかなり良好です。送料はクリックポストで185円です。
◆内容:
①「シャーロック・ホームズの冒険」: ロンドンにまき起る奇怪な事件を追って神出鬼没する名探偵シャーロック・ホームズは、その怜悧な推理と魅力的な個性で読者を魅了する。近代探偵小説を確立したホームズ物語の第一短編集。天才ホームズ、事件を解決できず!? ホームズを翻弄する聡明な女性アイリーン・アドラーが登場する「ボヘミアの醜聞」、赤毛の男が加入した奇妙な組合のからくりを追う「赤髪組合」、乞食を三日やったらやめられない話「唇の捩れた男」など10編を収録。意表をつく事件の展開、軽妙なユーモアがあふれる作品集である。
②「シャーロック・ホームズの帰還」: ワトスン君、お久しぶりです。死んだはずのホームズが帰ってきた! 世界中を魅了した名探偵の10の事件を収録。自ら歴史小説家と称していたドイルは『最後の事件』をもってホームズ物語を終了しようとした。しかし読者からの強い要望に応え、巧妙なトリックを用いて、滝壺に転落死したはずのホームズを“帰還”させたのである。本編はホームズ物語の第三短編集で、帰還後第一の事件を取上げた「空家の冒険」をはじめ、「六つのナポレオン」「金縁の鼻眼鏡」など、いよいよ円熟した筆で読者を魅了する。
③「シャーロック・ホームズの思い出」: ホームズの探偵初仕事! ホームズが探偵になるきっかけとなった事件「グロリア・スコット号」など短編10編を収録。逞しく男らしい生涯を送った老人の暗い過去を、その刺青に読みとったホームズ・・・・・・。探偵を生涯の仕事と決する機縁となった「グロリア・スコット号」事件をはじめとして、名馬の失踪とその調教師の死のからくりを解明する「白銀号事件」、もっとも危険な犯罪王と時代にぬきんでた大探偵との決死の対決を描く「最後の事件」など、ホームズの魅力を遺憾なく伝える第二短編集。
④「シャーロック・ホームズの事件簿」: あの名コンビが解消か? ワトスンが登場しない「白面の兵士」「ライオンのたてがみ」の珍しい2編を含む、ますます円熟した全10編を収録。端正で知的な顔の背後に地獄の残忍性を忍ばせた恐るべき犯罪貴族グルーナー男爵との対決を描く「高名な依頼人」。等身大の精巧な人形を用いて犯人の心理を攪乱させ、みごと、盗まれた王冠ダイヤを取戻す「マザリンの宝石」。収集狂の孤独な老人がその風変りな姓ゆえに巻込まれた奇妙な遺産相続事件のからくりを解く「三人ガリデブ」。ますます円熟した筆で描く最後の短編集である。
◆著者、サー・アーサー・コナン・ドイル(Sir Arthur Conan Doyle KBE、本名:Arthur Ignatius Conan Doyle)は1859年、スコットランド、エディンバラにて、イングランド生まれの役人の父とアイルランド人の母の間に生まれた。父方の祖父はダブリン生まれの著名な風刺画家、伯父もイラストレーターで、ドイル家はアイルランド系で芸術の職につく者が多かった。アーサーは、イエズス会系のインデペンデント・スクールで学んだが、学校を離れた1875年にキリスト教を拒絶して不可知論者となった。その後エディンバラ大学で医学を学び、外科医師の助手として働く頃、古典文学の廉価版の古本やエミール・ガボリオ、エドガー・アラン・ポーの作品を愛読。父親がアルコール依存症で入院したため、在学中に北氷洋行きの捕鯨船に船医として乗り込み一家を支えた。大学卒業後、アフリカ航路汽船の船医、診療所の共同経営などを経て、1882年にポーツマス市で眼科診療所を開いたものの経営が振るわず、患者を待つ間に小説を書き雑誌へ送り始めた。1884年、匿名投稿し掲載された『J・ハバクック・ジェフソンの証言』という実話の乗組員失踪事件に基づく短編小説が評判になる。
そして1887年、最初のシャーロック・ホームズシリーズである『緋色の研究』を苦労の末、世に出した。発表後しばらく売れず、ドイルはもうホームズ物は書くまいと考えていたが、アメリカの雑誌リピンコット・マガジン1890年2月号に書いた『四つの署名』が莫大な人気を博した。1891年に今度はロンドンで眼科診療所を開き、やはり患者が訪れない暇を執筆時間に充てている内に作家として立つことを決心した。だが、ドイル自身は歴史小説やSFのほうに価値を感じ、ホームズを快く思っていなかった。作者が望む以上のホームズ人気の高まりに対し、母親への手紙に「僕はホームズの殺害を考えている」と書き、1893年に『最後の事件』でホームズを滝壷へ突き落としてしまった。読者は「ホームズの死」を悼み、ホームズの復活を声高に熱狂的に要求した。これに押されたドイルは『空家の冒険』冒頭でホームズが辛くも助かったことにして復活させたのである。シャーロック・ホームズは結局、56の短編と4つの長編に登場し、ドイルを最も有名たらしめた。
ドイルは南アのボーア戦争に従軍し『南アでの戦争:原因と行為』を執筆した功績により、1902年にイングランド南部のサリー副知事に任命され、また同年ナイト爵に叙せられた。1903年『勇将ジェラールの冒険』、1912年『失われた世界』、また後に同一シリーズで『毒ガス帯』、『霧の国』を出版。晩年は、第一次大戦での息子キングスリーの死もあってか、心霊学に傾倒し「心霊主義の聖パウロ」の異名を取った。1930年没。ドイルはその生涯において、史上最高の名探偵シャーロック・ホームズを生み出し、エドガー・アラン・ポーとともに現代の推理小説の生みの親とされている。推理小説のほか歴史小説、SFや戯作などを著し多岐にわたり活躍した。
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