【詳細】
初版帯付 菅浩江 夜陰譚 光文社刊

2001年10月25日初版 光文社発行

暗闇の吐息を、聞いてごらん。心が粟立つホラーの世界…。表題作ほか、書き下ろし作品を含む9つの極上の恐怖をあなたに。日本推理作家協会賞受賞第一作。
日中の熱気が肌にまとわりつく夜。三十路で肥満しているOLの私は、職場では物笑いの種でしかなく、苛立ちを抱え、街を彷徨っていた。明かりを避け、迷い込んだ露路で見つけた電柱の傷痕。それは刻みつける者の感情を汲み取り、己が望む姿に変化させてくれる不思議な力を秘めていたが……(表題作)。女性の胸の内に日常的に渦巻く闇を描く、幻想と恐怖の物語。

収録作品
「夜陰譚」
「つぐない」
「蟷螂の月」
「贈り物」
「和服継承」
「白い手」
「桜湯道成寺」
「雪音」
「美人の湯」

菅浩江
1963年京都府生まれ。高校在学中の1981年〈SF宝石〉誌に短篇「ブルー・フライト」を発表して作家デビュー。数年のブランクの後、1989年の第1長篇『ゆらぎの森のシエラ』で活動再開。以来、人間の普遍的な感情をこまやかな筆致で描いたSF、幻想小説で人気を集める。とくに『永遠の森 博物館惑星』(ハヤカワ文庫JA)は、「ベストSF2000」国内篇第1位、星雲賞、日本推理作家協会賞を受賞と、ジャンルの枠を超えて高い評価を得た

【状態】
経年劣化によりの若干の焼け、カバーにスレ、傷は御座いますが、全体的に概ね良好です。
※新刊案内完備しております。