| 河井寛次郎・川勝コレクション/故川勝堅一氏より寄贈を受けた同氏所蔵の膨大な河井寬次郎作品のなかから精選された425点から成っている
1983年 135P 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。
当館は,わが国近代美術史上の代表的作品および,その史的展望の ために欠くことのできない資料的作品の収集を,大切な事業のひと つとしている。
昭和38年,国立近代美術館京都分館として発足当初、東京の本館所 蔵の全工芸作品を移管した45点から始まった作品収集は,その後20 年を経て,種々の寄贈作品をも加え,現在では2,555点の作品を有す るに至っている。
なかで注目すべきものは陶芸をはじめとする外国 の現代工芸のコレクションや,故川勝堅一氏から寄贈を受けた河井 寬次郎作品425点,また作者の精選による,ほぼ完璧な長谷川潔作品 のコレクションなどである。さらに絵画や彫刻などの分野において も相当の優品を収蔵するにいたっている。
こうした所蔵品の綜合的な目録は昭和46年に発刊したが,その後, 大量に作品が増加してきたので,このたびコレクション毎に分冊し て所蔵品目録を刊行しようという運びとなった。まずは館蔵品によ る「河井寬次郎展」開催を機会に,第1輯として「川勝コレクショ ン目録」を発刊する次第である。 川勝コレクションは故川勝堅一氏より寄贈を受けた同氏所蔵の膨大な河井寬次郎作品のなかから精選された425点から成っている。
1963 年3月に,まず,当館開館を祝って「鉄薬菱花長角筥」ほか2点が 寄贈され,1968年には寬次郎の3回忌にあたって,415点が贈られた。
当館は同年9月「陶工河井寬次郎展」を開いて,それらの作品を披 露したが,その後も, 1975年に「六方花瓶繍花白瓷」ほか2点, 1976 年には「凸彫青華花餅」ほか3点が補充され,計425点を数えるにい たっている。 川勝氏は1921年以来, 1966年に寬次郎が歿するまで親交を結び,こ の稀代の陶工であり詩人であった河井寛次郎の才能と人格を深く畏 敬するとともに,その作品の収集に情熱を傾けた。寬次郎も心から これを喜び,収集の充実に直接間接の協力を惜しまなかったという。 従って川勝コレクションには寛次郎が制作を始めたごく初期の作品 から晩年にいたる,作者が試みたあらゆる作例が網羅され,寬次郎 の全貌を窺うには最適のコレクションとなっている。
川勝氏は河内の鷹ノ巣山麓安堂の地に古民家を移築され,そこに河 井寬次郎作品も展示される予定であったのを、この作家の第二の故 郷,京都の地でひろく人々の鑑賞に供することを交友に報いる手だ てと考えられ,当館に寄贈されたものである。数年後に予定されて いる新館完成の暁には,できるだけ同氏の遺志にそいたい所存であ
お好きな方、お探しの方いかがでしょうか。
中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷、小汚れ。ぺージ小黄ばみ、ややしみ。ご理解の上、ご入札ください。
もちろん読む分には問題ありません。173802 |