琉球へむけて旅立った10人の男女は幕府の刺客に襲われ、あい次いで斃れていく。そして、次第に明らかになる彼らの意外な過去、その秘められた素姓…。権勢を争う幕閣たち、天草島原の乱の残党、豊臣家の再興を目論む一味、柳生、海賊などの果てしない欲望が、巨額の財宝をめぐり、渦を巻く。最後に残る男女は誰か?財宝の行方は?泰平の徳川の世を騒がす異色の長編時代小説。