小曾根圭子は祖母の兄である柳沢泰造の遺産相続のため、他の親族と共に孤島に呼び集められた。圭子は島に向かう船の中で、得体の知れない黒いものを、目撃する。島に渡ってからも、それは続いた…。そして遺産をあてにする親族は、一人、また一人とその人格を変え、屋敷は血塗られていく…。巫女的な気質をもつものに相続する権利があるという遺産とは何か。モダン・ホラーの女王が放つ傑作長編。