今は昭和の昔、戦争の傷跡も癒え、和楽の日常生活が戻った
昭和34年(1959)の激レアかつ、地方公演の幻のプログ
ラムと言ってよい。同年9月12日に、茨城県・多賀駅近くの清
和館で昼・夜2回行われた「多賀寄席」(主催・旧日立家電多
賀工場文化会芸能部)のものだ。
プログラムの解説文は「青い果実は、肉が堅く味は薄いが生
々しく新鮮さに溢れている・・・」という書き出しで始まるシ
ャレた一文が添えられている。今や東京駅から日立駅までスー
パーひたちで1時間30分で到着するが、当時は急行「ときわ」
で3時間もかかった。終戦から14年では、複線がやっとで現
在のような、複々線で特急や急行の専用レーンは整備されてい
なかった。おそらく、昼・夜2回落語会を行い、夜は地元で打
ち上げの宴会をし御逗留、翌日、東京へ帰宅する手筈だったで
あろう。
志ん生門下の初代馬之助か馬の助!? は、48歳という若さ
で早世したので、意外によい資料が残っていない。とても貴重
なプログラムであることは太鼓判を押せます!! 前に欲しがっ
ていた方がおりましたので、今回出品した次第。
【昼の部の番組】
●「三方一両損」三遊亭朝之助
●「不動坊」金原亭馬太郎
●「うなぎや」柳家小ゑん(立川談志)
●「井戸の茶碗」林家照蔵(春風亭柳朝)
●「代り目」金原亭馬之助
●「猫きゅう」柳家小さん (五代目)
【夜の部の番組】
●「あくび指南」三遊亭朝之助
●「錦の袈裟」金原亭馬太郎
●「夢金」柳家小ゑん(立川談志)
●「掛取り」林家照蔵(春風亭柳朝)
●「棒だら」金原亭馬之助
●「出来心」柳家小さん (五代目)
【状態と発送について】
今から63年も前のものですが、保存状態はよい方です。
ただし、ただし折れ跡があります。貼付写真を御覧下さい。
この手の資料は、神田駿河台下の古書会館のコレクター
向けの展示即売会にも滅多に出ません!発送は厚紙等
で厳重に補強、ビニール袋に入れて封書で発送します。
送料は当方が負担いたします。