★ RADIAN 1228-16 ★
 




ALTEC 1インチ・ドライバー用ダイアフラム

ALTEC 802/806/808/902/604 などの1インチ・スロート・ドライバー用のラジアン社製のダイアフラムです。
材質は伝統的なアルミ合金で素直な音が特徴です。
エッジがマイラー・フィルムですので金属のタンジェンシャル・エッジより共振が少なく、より自然な音質が得られ更に耐入力も大幅アップされています。

インピーダンス : 16Ω 2枚セット

許容入力 : 50W(連続)
(一般的な表示では100Wになります。)

価格は1ペアーの価格で、消費税込みです。
ドル高のため次の仕入れ分から値上げになります。
USA定価は1枚$131 (プロ価格)です。

ラジアン製のダイアフラムは全種類アルミ合金の板をヘラ絞りという手法 (左の写真参照) によって成型した上で特殊な焼き入れをして作られています。ヘラ絞りによるダイアフラムは下の図(上)のように中央部分が薄く周辺部が厚くなるため、同じ 質量でも強度が増し、ダイアフラムにとって最適な形状に仕上がっています。一般のスタンプ式によるダイアフラムは同図(下)のように中央部分が逆に厚く なってしまいます。この形状は共振の点で大きな違いをもたらします。ゴムひもを両手で引っ張り、そのまま両手を上下させる動作を思い浮かべて下さい。ゴム ひもがダイアフラム、両手がボイスコイルに相当します。スタンプ式では中央部が重いためゴムひもの真ん中に重りを付けたような状態といえます。そしてこの 重りは両手の動きとは関係ない動きをしてしまいます。これが共振です。共振は周波数特性を悪化させるだけではなく、混変調歪みの原因にもなります。ヘラ絞 りではゴムひもがきつく張られた状態に相当し、ボイスコイルの動きにダイアフラムが忠実に追随します。ラジアン製のダイアフラムはFFTによる測定でもこの混変調歪みの少なさが実証されています。 (下の測定データをご参照下さい。)
この音質の良さには、不要な反射や共振のないマイラー・フィルムのエッジの採用も一役買っています。また最近は、チタンや環境に悪影響を及ぼすベリリウム とは違う、アルミという素材のもつナチュラルな音質も再評価されてきています。新型のドライバーの音に不満をお持ちの方にお勧めです。


取り付け方法など詳細は こちらのサイト をご覧下さい。

ダイアフラムを保持している黒いクランプリングに留めてある内部配線用のネジは接触を良くするため比較的柔らかい金属でできているため、ネジ回しにはピッタリのサイズの物をお使いください。
また締め付けるトルクはそれ程強くする必要はなく、ネジの頭の型のが変形しない程度にしてください。
 
上掲画像4枚目
このチャートはJBL2450Jに2kHz(電圧:2V)の正弦波を入力した時の高調波歪みの特性です。
上掲画像5枚目
こちらは同じドライバーでダイアフラムのみラジアンの1245-16に交換した場合の特性です。
2kHzでの出力が5dBアップしているにもかかわらず、4kHz/6kHzの2次/3次高調波歪みが激減していることがお分かりいただけると思います。
しかも、オーディオ・マニアの間で、特に問題とされている、超高調波歪みに関しては、全く検知できないほど低いレベルに抑えられています。
中には、実際に音圧が上がっているのにもかかわらず、高音が出ていないと感じられる方もいらっしゃるようですが、高調波歪み成分を高音と誤解されている場 合がほとんどですので、一度、キャリブレーションが済み、歪みの少ない音が基準になると、もう二度と元には戻れなくなるようです。
上掲画像6枚目
このチャートはJBL2450Jに2kHzと2.5kHzの正弦波を入力した時の混変調歪みの特性です。
上掲画像7枚目 こちらは同じドライバーでダイアフラムのみラジアンの1245-16に交換した場合の特性です。
こちらも2kHz/2.5kHzにおける出力がアップしているにもかかわらず、混変調による歪みが激減していることがお分かりいただけると思います。
この混変調歪みは、楽器などから発せられる倍音成分とは、出方が異なりますので、高調波歪み以上に悪影響を及ぼします。