| 商品説明 |
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64ページ 平成25年 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。
宮入小左衛門行平
昭和３２年（１９５７）、人間国宝故宮入行平刀匠二男として坂城町に生まれる。昭和５２年（１９７７）、宮入行平刀匠の宮入鍛錬道場へ入門。昭和５７年（１９８２）、文化庁より作刀承認を受ける。平成１２年（２０００）、財団法人日本美術刀剣保存協会から新作名刀展で無鑑査の認定を受ける。
「できる」と「作る」 作家 塩野 米松
日本酒の杜氏で農口尚彦という名人がいる。彼は利き酒をする程度でほとんど酒を飲めない。お客さんの意見を聞き ながら自分の考える飽きずに飲める酒造りを目指した。日本酒は米、麹、水があり、一定の手順を踏めばできる。温度 管理や米を水に浸す時間、蒸す度合い、麹菌の扱い、発酵加減、さまざまな要素があり、それをいかに自分の管理下に 置いて目指す酒を完成させるのが杜氏の仕事である。米は毎年違うし、気温や湿度も毎回異なる。 そのなかで自分の酒 を作る。彼が目指すのは「できる酒」ではなく「作る酒」である。彼の頭には完成型の酒があり、いかにそこにたどり 着くかが勝負なのだ。こうして偶然に頼らない酒造りが彼を名人杜氏に仕上げた。
同じように宮大工の小川三夫にどうやってお堂や塔を完成させるのかと聞いたとき、彼は環境や風土を見て、そこに 建物の姿を思い描くのだという。その姿が浮かべば、完成した姿から瓦を剥がし、屋根を取り除き、梁を外しと手順を 踏んでいけば一個一個の部材の寸法や形がそこにあるからそれを図面にしていくだけだと。
名人・達人達は作ろうとするものの姿を明確に描き、それをいかに完成させるかを自分に課している。思ったものを 作りあげる。簡単そうでできないことである。障害になる要素は幾らでもある。それをコントロール下に置かねばなら ない。必要なのは経験、勘、そして技術と意志。そして磨き上げた美の感覚である。逆に言えば、素材への知識や経験、 技なくして美の理想は描けない。互いに磨き上げて技が作られていくのだ。
刀工が目指すのは自ら描く一文字。 墨を含んだ筆で一の文字を描く。どこを反らせ、
勢いは、強さは、鋭さは、そして美は。 たった一本の線を見事に頭に描き、それを作り
切れ味が加わる。刀工は自分の素材も自分で作る。 試みを積み重ねて。宮入小左衛門行平刀工、長い
お好きな方、お探しの方いかがでしょうか。
中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷。遊び紙外れ。ご理解の上、ご入札ください。
506663ｓ |
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