オールオリジナルのMovado。1940年代特有の二段ベゼルを具えた手巻時計です。いい感じに灼けた文字盤、赤のティップが付いた秒針。時代を感じさせる時計ですが、ケース状態も良く精度も出ていて、すこぶる魅力のある逸品かと思います。

【機械】 

 搭載のCal.260Mは錆も汚れもなく綺麗な状態です。2012年にオーヴァーホールして以来、たまに動かす程度で、一度も使わずにジップロック保管してきましたが、日差は現在でも平置きで±1分に収まっています。とは言え、日常使用をお考えの場合には、改めて整備をお願いします。

 運針、巻上げ等の竜頭操作にもまったく問題はありません。

 防塵、防磁用内蓋がついたFB（フランソワ・ボーゲル）社製ケースにも、錆や汚れはありません。

【外観】

  ステンレススティール・ケースは、竜頭を含まず直径32ミリ、ラグ幅16ミリ。やや小ぶりな時計です。保管傷などの小傷は別として、ケース全体には、目立つ打痕も線傷もなく、スクリューバックの裏蓋を含め、すこぶるいい状態です。

 文字盤は、画像でお分かりのように経年で灼けています。中央近くが周辺よりやや白く、灼けムラがありますが、全体的には魅力的な加齢ぶりだと、私には思われます。

 針には、やや錆が見られますが、ルーペで見ない限り気にはならないと思います。

 オリジナルのタマネギ型竜頭のも特筆すべき磨耗は見られず、いい状態かと思います。

 プラスティック風防には細かい傷が散見されますが、視認を妨げるほどではなく、日常使用には何ら差し支えないと思います。

【付属品】

 年代物で結構良質な焦げ茶色革バンドが装着してあります。手持ちの、おそらく時計と同年代と思しき尾錠をつけました−−−と、奮発したつもりだったのですが、撮影時に時計との接触部分に傷があるのに気づきました。ちょっと迷いましたが、肌につけたことのない、まだ綺麗なバンドですし、そこそこものはいいので、このまま出品することにしました。おまけ程度に考えていただければ幸いです。装着中さほど目立つ傷ではないと思いますが、なんなら、近い色のサインペンかなんかでチャチャッとやればさらに良くなるかもしれません。

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