(上)「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、
小さな図書館の片隅で暮らすようになった。
家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、
濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。

(下)
四国の図書館に着いたカフカ少年が出会ったのは、30年前のヒットソング、夏の海辺の少年の絵、15歳の美しい少女―。
一方、猫と交流ができる老人ナカタさんも、ホシノ青年に助けられながら旅を続ける。
“入り口の石”を見つけだし、世界と世界が結びあわされるはずの場所を探すために。
謎のキーワードが二人を導く闇の世界に出口はあるのか?海外でも高い評価を受ける傑作長篇小説。

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喫煙者、ペットはおりません。