大学の休暇で、父の待つ牧場に戻っていたデスティニーは、田舎での生活に退屈し、息がつまりそうだった。やっと大学に帰れるという日の朝、早く出かけようとするデスティニーを、父が引き止める。隣の牧場を買った男を朝食に招待したから会っていけというのだ。デイビッド・ウェントワースと名乗るその男は、愛想のいい笑みを浮かべたが、シルバーグレイの瞳が謎めいていてデスティニーは落ち着きを失ってしまった。彼に心を残しながら、大学の寄宿舎へ帰り着いだデスティニーに、父の急死の知らせが届き、牧場へ逆戻り…。ついこのあいだまで、将来を決めかねていたデスティニーに、運命(デスティニー)が、彼女の名にふさわしく、進むべき道を示したのだ。